🌛 WindowsなしのPC

2022/07/19

WindowsなしのPC  Windows10 で打ちどめといっていた Microsoft が Windows11 のアナウンスをし、 【PC 正常性チェックツール】なるものを出しました。 チェックしてみると、 うちの環境(Ubuntu 20.04上の VMWare という仮想マシンに Windows10を入れたもの)は NG と出ました。 いろいろ項目がありましたが、どうやら引っかかったのは、 VMWare で「セキュアブート」が有効になっていないためだと思われます。 これを有効にするには、VMWareの再インストールから始まる、 相当面倒なプロセスを踏む必要があることもわかりました。


 考えてみるに、私はもう事実上リタイアした身で、ビジネス用 Microsoft Office を使う必要がありません。 必要なのは、スキャナを使ったりするとき Ubuntu より Windows の方がいいとか、Ubuntu に対応していないアプリ(例えば Kindle)を使う時のためとかいった、まれな、あるいは予防的な目的に限られます。 「それなら、もう Windows なしの生活を始めてみようか」と思った次第です。

 最近結構細かいところまで、HTML5(LS) + CSS3 + Javascript をお勉強してみた結果、 ちゃんとやりさえすれば、 ブラウザと Web サービスで十分高度なアプリが構築できるはずだと確信しました。 したがって、Google Docs が Microsoft Office にきわめて近い互換性をもつ Web ソリューションを提供しているからといって、驚くにはあたりません。 JQuery だとか Android、Youtube、Google Map といった ネット系で蓄積してきたノウハウは、 もはや Windows の OS 全体を凌駕するレベルに達していると思われます。

 話がだいぶ大きくなりました。 私がやりたいのは、次のようなことです。

それ以外は、今のご時勢では、 ありがたいことにオンラインのサービス等を使えば十分やっていけます。 基本的に私に必要なのはプログラミングと、テキスト環境だけですから。

 Google Docs で、私がいつも使っていた Excel ファイルを開いてみたところ、 ページの印刷範囲が A4 縦になっていなかったので直し、 印刷する範囲がちょうど適切になるように倍率を自動化すると、 他には直す点もなく、下のように表示され、あっけなく調整は終りました。 マクロを使う必要があるので、【マクロを記録】を実行してみると、 保存した数行は、VBAより直感的でわかりやすく、修正も容易そうなものでした。 まず問題なく使えそうです。

Google Docs

 プリンタは、正直なところスキャナをほぼ使わないので、 プリンタだけなら、brother のメーカー専用ドライバページから、 xxxxx.deb というドライバをダンロードしてセットすると 一度はテスト印刷が成功します。 が、しかし、Ubuntu の前のバージョンではこれで問題なかったのですが、 20.04 になると、PC を再起動すると☓、その後、ドライバを再インストールしても☓、 VMware 上の Windows からは○という状況です。 で、仕方なく、腹をきめて取り組むこととし、USB接続をあきらめ、 有線LAN接続にし、次のようにして何とか使えるようになりました。 原因は、恐らく、brother の USB ドライバのセッティングに何らかの問題があり、 Ubuntu 20.04 ではそれが露見するのだと思われます。 ちなみに、有線LAN経由だと全く問題がありません。

  1. メーカーのドライバダウンロードページから 「Linux 簡易インストーラー」を選んでダウンロードし、指示に従う。
  2. プリンタ側で、有線LANアドレスを、IPアドレス固定とし、 192.168.1.23/255.255.255.0、ゲートウェイ 192.168.1.1、 ネームサーバ 8.8.8.8 のようにして設定し、有線LANを「有効」にしておく。
  3. つづいて、先刻ダウンロードしたインストーラの bash スクリプトを実行し、 URIを書く段階で、192.168.1.23 を書いて、あとはほぼ Enter を押していく。
  4. http://localhost:631/ の CUPS コントロールパネルでプリンタの状況を確認し、 テスト印刷をやって完了。

 最後に、Kindle ですが、 私は Kindle oasis というリーダーでアマゾンの電子書籍を読み、 Windows 上の Kindle on PC から Calibre 経由でテキスト化したものを 引用等個人用に使っていました。 Windows でやっていた作業を Ubuntu にもってくるのに、 Wine で Kindle を動かしたりとかいろいろやってみましたが、 うまくいきません(バージョンとか、 ネットワークがつながらないとか時間がムダなのでやらない方がいいです)。 わかったのは Kindle for PC はいらないということでした。 .azw3 ファイルは Amazon サイトの 【ダウンロードしてUSB経由で転送】機能で入手できます。 Calibre 5 を入れ、そこに deDRM プラグインをセットし、 Kindle oasis のシリアル番号をセットすると、 ダウンロードした azw3 ファイルを無事表示してくれ、 それをテキストファイル化してくれます。 詳細は下の参考サイトなどから確認できます。

 どうやら、これで当面 Windows を起動しない生活ができそうです。 全てを終え、VMWare の Windows が 500GB の SSD にしめている割合を 100GB から 35GB くらいにまで圧縮しました。 このまま全く起動することがなく推移すれば、 エイヤッ!と削除することになり、その時は真の意味で Windows なし、となります。

付記: しばらくVPN(L2TP/IPSec)を仕事上使っていましたが、 これも Windows のエクスプローラで取引先のファイルを確認するのでなく、 Ubuntu のノーチラスでやるよう変更しました。 ますます Windows から遠ざかる毎日です。

参考1: Calibre の Linux への導入

参考2: Kindle端末から直接解除☆、の部分

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