テキストから動画を作るVrew

テキストから動画を作るVrew
2025/10/22

 動画のセリフを読み取り、自動で字幕をつけたり、多言語に翻訳したりするシステムは多くみられます。 また、テキスト読み上げのアプリやサービスも氾濫しています。 けれども、テキストを字幕化するサービスはありそうでありません。 ようやく見つけたのがVrewでした。 これはネット上で完結するサービスも行っていますが、 Windows, Mac, Ubuntu 上で動くアプリを提供し、 そこで同様の機能を、より簡便に使えるようにしています。

 使うには、まず、サイトに登録します。 無料で、ある程度体験ができるようになっています。 次に、ぼくの場合 Ubuntu 用のアプリ(Vrew-3.2.5-x86_64.AppImage)をダウンロードし、 実行属性を与えて起動します。

 chmod 755 Vrew-3.2.5-x86_64.AppImage
 ./Vrew-3.2.5-x86_64.AppImage --no-sandbox

 テキストから動画を作りたいので、右上のボタンを押します。

 台本を入れろということなので、芥川の「羅生門」の冒頭を読み間違えが起らないよう、少し変えて入れてみます。

羅生門

ある日の暮れがたのことである。
一人の下人が、羅生門の下で雨やみを待っていた。

広い門の下には、この男のほかに誰もいない。
ただ、所どころ丹塗りのはげた、大きな円柱に、コオロギが一匹とまっている。
羅生門が、朱雀大路にある以上は、この男のほかにも、
雨やみをするいちめ笠やもみ烏帽子が、もう二、三人はありそうなものである。
それが、この男のほかには誰もいない。

なぜかというと、この二、三年、京都には、地震とか辻風とか火事とか饑饉とかいう
災いがつづいて起った。
そこで洛中のさびれ方は一通りではない。
旧記によると、仏像や仏具を打ちくだいて、その丹がついたり、
金銀の箔がついたりした木を、路ばたにつみ重ねて、
たきぎの料に売っていたということである。

洛中がその始末であるから、羅生門の修理などは、元より誰も捨てて顧る者がなかった。
するとその荒れ果てたのをよいことにして、狐狸がすむ。
盗人がすむ。
とうとうしまいには、引取り手のない死人を、この門へ持って来て、
棄てて行くと云う習慣さえ出来た。
そこで、日の目が見えなくなると、誰でも気味をわるがって、
この門の近所へは足ぶみをしないことになってしまったのである。

 [次へ]ボタンを押して進んでいくと、

 動画作成を始めてよいかというので許可します。

 しばらくすると、このように作品が完成します。

 中古の時代の装束と思えない画像も交じるので、多少手直しは必要ですが、 わりと簡単に字幕、ナレーションつきのショートムービーができてしまいました。 Youtube への投稿も可能ということだし、料金もリーズナブルなので、手頃なアプリといえるのではないでしょうか。

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テキストから字幕とナレーションつきの動画を簡単に作れる Vrew というサービスをご紹介します...
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