作者: 藤岡和夫
日時: 2008/1/01(13:21)
あけまして、おめでとうございます。

On Mon, 31 Dec 2007 17:01:58 +0900
davi <davi-1984@...> さんwrote:

> ん〜。なんつうか、オッサンたちには厳しいと思うのね。
> 現実の生活とのバランスからして。
>
> 修論ネタに繋げたいM1とか、未踏狙っているDとか、金はないけど
> 時間とマシンに一日中へばり付ける環境の人が面白がって色々
> いじるのを、横合いから茶々入れする、というような感じに持って
> 行くしかなさそうな気もします。

 なんだか、夢がなくなりそうな感じですね。その程度のことなら止めといたほ
うがよいような。やる価値があるかどうかですよ。それは個人的な問題だから、
やりたい人がやるということですね。「それがぼくには楽しかったから」という
ことです。

> たぶんね、複雑化し過ぎちゃったんだと思うの。
> 
> 今の、言語をレイヤー化して組み合わせるような今のあり方って、
> 非常にとっつきにくいんですよ。

 確かに、複雑化しているとも言えるのでしょうけど、何か表現するためにはそ
れだけの要素が必要だということなのでしょう。複雑なことはどのような方法を
取ったとしてもやはり複雑です。それを避けることはできるけど、単純なことし
かできなくなる。

 データがテキスト化され、標準化するためにメタ言語に埋め込まれている。プ
ログラムも動作を指定するためにテキスト化されて埋め込まれる。ほとんどのも
のがテキスト化されているためにテキスト処理の立場からは大変便利な方向に進
展しているのです。そのようなテキストを生成するだけでアプリケーションを作
れるわけです。しかし、昔に比べ、取り扱うテキストデータはそれだけ複雑にな
ってきています。ただ、同じようなことをするのに様々な方法があってどれを選
択するのかという点については、議論があるのだろうと思います。

> また、特別な環境をインストールしないでも、Windowsだけで
> かなりのことができるようになってしまっています。
> 
> すると、Pythonなんかも「落としてきて、それを入れる」という
> ことに心理的抵抗がある程度はあるんじゃないかな。
> 
> わたしなんかは、もう、ActivePerlさえ、入れる気にもなりません。
>
> 今は、コマンドラインでなく、VBSやWSHやHTAでGUIのものが
> できちゃうわけですから、TSが「テキスト&スクリプト」の
> 意味であるなら、往年の、『アスキー・ソフトウェア・ツールズ』
> とか、『MS-DOSを256倍使うための本』とか、翔泳社の『MS-DOS
> テキストデータ料理学』とか、そういうのの系譜に連なる
> 「GUIシェル作ろうぜ」版のようなものが、受けるのではないかな、と。
> 
> 明日で2008年になりますが、その2008年に22歳になる人は、Windows95
> が出た当時、9歳なんですよね。小学3年生。
> 
> HTAって、要するに、HTMLでJavaScriptやVBSをラッピング
> したPaciさんのWinBatchのようなもんなわけでしょ。
> 
> ネット上にはwsh関係とか情報は結構有るみたいですが、念のため
> amazonの和書で調べてみると、(重複あり)
> 「windows script host」で1冊
> 「wsh」で4冊
> 「VBScript」で28冊
> 「HTML Applications」は0冊
> (本  コンピュータ・インターネット)「HTA」で1冊
> (本  コンピュータ・インターネット)「ガジェット」で6冊
> 
> でした。あんまり多いわけではないみたい。
> んで、
> 
> > > 3. 藤岡さんの何かプロジェクトできないかな話
> 
> に繋がる、モチベーションを上げる一案として、例えば
> 『Windowsテキストデータ料理学』をみんなで書いちゃって
> 出版するぞプロジェクトとか。
> 
>  # メイン環境がUNIXな人はイヤかもしれませんが、Macのガジェット
>  # を作るネタとかあるでしょうし。
> 
> メンバの中には、技術本を出版したことある人も複数いるはず
> ですから、版元探しはそんなに大変じゃないだろうな、とも思います。
> 
> んで、読者をTSに誘導、と。

 なるほど、良いアイデアのような気はしますね。大体でびさんの好みはわかり
ました^^)ただ、みんな自分の方法が一番優れていると思っていますからね。都
合の良いことにテキストデータ料理学のような本であれば、各自、自分の得意な
方法でやればいいんですね。出版社が同意し、売れるかどうかは別にして^^;)

> 因みに、同様のアプローチをするものに、http://www.longtail.co.jp/
> で公開されているPCK(Pipeline Construction Kit)というのがあります。

 確かにこのような方法は、Perlが登場するまではUnixでも主流だったと思うの
ですが、今ではShellの機能を取り込んだスクリプティング言語がその役割を果
すようになってきているということではないかと思います。だから、スクリプティ
ング言語をメインに使っている人はあまり関心がないかもしれません。それでも
使うことに習熟している人はシェルスクリプトを使い続けるでしょうけどね。

 スクリプティング言語は、Windows環境でも簡単に使えるようになりましたし、Win32
APIも備えている。WSHとPowerShellを組み合わせて使うとかなりのことができる
ようですが、結局、何をするために使うのかという話になって、今やっているこ
とは今使っているものでできるから、特に新しいからといって使う理由にはなら
ない。大体、新しいものがでてきてもそこで止まってしまうことが多いのです。
人が環境を移動するのは、何らかのレベルで「やりたいことで今できないことが
できるようになるから」という必然があるわけです。最初からその環境に入る人
はそれはそれで問題ないのですが。

 そんなことで、それほど決定的な理由もないのに、あまりにも選択肢が多いと
いうのは、結局どれで行けって言うんだいと思ってしまいますね。ぼくらもモジ
ュールでどれを使うのがいいのかと大変迷いますね。ずーっと調べ続ける。それ
もマスタークラスの使い手でもミスジャッジをしてしまうことがあるようだし、
難しいものだと思います。なにごとも理解するのに時間が掛かりますね。

 それはともかく、まとめると、みんなの「これはお勧め」テキスト処理チップ
スを集めて、「21世紀のテキストデータ料理学」を、題名はともかくとして、ま
とめてみるみたいな感じですか。そういう作業を通じて、何が使えるのか、便利
なのかが見えてくるみたいなことかな。

藤岡 和夫
kazuf@...
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