●準備段階(TeX)
PDF 文書を綺麗につくるためには TeX が必要です。
TeX はソフトウェアやデータが複雑に組み合わさって動作します。
面倒ですが、まずそのための環境設定に取りかかりましょう。
TeX 関係の書籍なども参考になります(pLaTeX2e を対象にしたものがよい)。
1. すでに c:\usr\local 以下に TeX の環境がある方は、これを c:\usr\localbak
などという名前に変えておいてください。
2. c:\usr\local というフォルダを作ります。
3. http://www.fsci.fuk.kindai.ac.jp/~kakuto/win32-ptex/web2c73.html (WEB2C73 と略記)
から、
unzip.exe
を手に入れ、
c:\usr\local
に置きます。
4. c:\temp というフォルダを作ります。WEB2C73 から
texinst733.zip
を手に入れ、c:\temp に保存します。
5. MS-DOS プロンプト(コマンドプロンプト)から、次のコマンドを実行します。
C:
CD \usr\local
unzip c:/temp/texinst733.zip
これでインストールの準備が完了です。
6. WEB2C73 の「最小インストール」「標準インストール」の全パッケージ、
「フルインストール」の dvipdfm-w32.tar.gz, ttf2pk-w32.tar.gz を
c:\temp にダウンロードします。
7. MS-DOS プロンプト(コマンドプロンプト)から、次のコマンドを実行します。
C:
CD \usr\local
texinst733 c:\temp
お気づきでしょうが、最初の C: は C ドライブのことなので、不要かもしれません。
8. 最後に定義すべき環境変数が表示されますから、
Windows 95/98 の場合には C:\AUTOEXEC.BAT をメモ帳などで編集し、
PATH=c:\usr\local\bin;%PATH%
を書き加え、再起動します。
Windows 2000/XP の場合にはコントロールパネルのシステムで同様に定義して下さい。
9. MS-DOS プロンプト(コマンドプロンプト)から、次のコマンドを実行します。
C:
mktexlsr
これにより、インストールした TeX 関係のパッケージの設定が有効になります。
mktexlsr は TeX の設定を変えたり、何かインストールしたりした後必ず実行します。
10. メモ帳で次のような内容のファイルを作成します。
\documentclass[a4j]{jarticle}
\begin{document}
Hello.
\end{document}
保存は c:\tex のフォルダに test.tex というファイル名で行ったとします。
11. 続いて MS-DOS プロンプト(コマンドプロンプト)から、次のコマンドを実行します。
C:
CD \tex
platex test
最初 2 行で C ドライブの tex というフォルダに移動しています。
元からこのフォルダで作業している場合、この 2 行は不要です。
さて、このとき、次のような表示が出てくれば、TeX は完全に動作しています。
This is pTeX, Version p3.0.1, based on TeX, Version 3.14159 (SJIS) (Web2C 7.3.3)
(./test.tex
pLaTeX2e <2001/09/04>+0 (based on LaTeX2e <2001/06/01> patch level 0)
(c:/usr/local/share/texmf/ptex/platex/base/jarticle.cls
Document Class: jarticle 2001/10/04 v1.3 Standard pLaTeX class
(c:/usr/local/share/texmf/ptex/platex/base/jsize10.clo))
No file test.aux.
[1] (./test.aux) )
Output written on test.dvi (1 page, 220 bytes).
Transcript written on test.log.
かなり長い作業ですが、これで TeX を使うための準備終了です。お疲れさまでした。
これで全工程の 70-80 % は終わっています。
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本田博通(閑舎)
Hiromichi Honda <raku@...>