作者: 機械伯爵
日時: 2003/2/2(00:07)
 機械です。

>そんなに Python を卑下しなくてもいいんじゃないでしょうか。簡潔さが力だっ
>た時代は過ぎ去りました。コンパイラー技術の進んだ現在、より高級な言語で
>書くほどプログラムの実行速度は速くなるとまで主張されています。

 実行速度に関してはさほど気にしていないんですが、
記述量に関しては構造が少ない分、馬鹿にならないもの
があると思います。

 勿論、PEPに従って拡張文法を使えばかなり解決できま
すが、文法を増やすことは即ち読みづらさを意味するこ
とにもなります。

 コードを減らそうとすると文法が増え(Rubyがそうで
すよね)、文法を減らすとコード量が増えます。

 Python1.5.2以前はモジュール化で対処しようとしまし
たが、1.6以降、文法を拡張したり組み込みタイプを拡張
したりという方向にも進みつつあります。

※スクリプト言語が、一般的な文字列操作にモジュール
  を呼び出してたとかは、確かに妙といえば妙ですから。

 記述量・文法・モジュールのバランスが崩れると、言
語はいつのまにか使いにくくなるので、これからのPython
言語の進化は、非常に微妙なバランス取りのもとで行わ
れる必要があると思われます。

 そう、確かに言語設計が実行効率を抑制する(正しく
は言語設計が実行効率に左右される)時代は終わったか
もしれません(わがリナザウの実行速度を見てるとそー
でもなさそうな気がするけど)

 しかし、コーディング効率については、まちがいなく
言語設計に左右されるはずです。

※そもそも、対比として挙げたLispなんて、昔はお話に
  ならないくらい遅かったし・・・

 Psycoは確かに魅力的ですし(なんかJavaのHotSpotを
彷彿させるなぁ)ヴァーチャルマシンとしてのPythonは
日々進化していますが、「言語としての」Pythonは、微
妙な時期に来ているような気がします。

                     機械伯爵