ここ数ヶ月ベクトルの計算が必要になることが多かったので読み始めた。まだ全部は読んでなくて、 最後の5章を読み始めたとこ。ベクトルというより行列の説明が主で知りたい内容とは少し違った けど、おもしろいので1ページ目から順に、まじめに読んでます。今更この本をちゃんと読んで理 解しても役に立つことあるのかな、という気もするけどね(職種にもよるが)。
ん? とか思いそうな点に細かくコメントがついていてわかりやすいし、計算例が省略せずに丁寧に 書いてあるので追いやすい。内容も読み手の興味をそそるように書かれていて飽きさせないし、計 算の意味を図で説明して直感的に理解させてくれる点も良い。例えば特殊解と斉次方程式の解の線 形結合が元の方程式の一般解になる、という話は学校でも微積の授業で同じ話が出てきたが、その ころはこんなイメージでは理解してなかったな。
Ruby+Gnuplot で図を書いたり、スクリプトを載せたり計算量を見積もったりしてるけど、 プログラミングともプログラマとも関係ないです。が、読んでると自分でもスクリプトを書いてみた いなぁ、とも思う。この本では、そういうことは出来の悪い車輪を再発明するだけだからやめとけ、 みたいに書いてあって、潔くて気持ちいい。実際1、2回でも自分で筆算して、あとは必要なとき に思い出して MuPAD とかカルキングで計算できるのが理想だね。そういうスタンスのこの本が、 この種の問題を扱っているプログラマにどう評価されているか聞きたいところ。
蛇足だが、ちょうど真ん中辺に出てくる画像のボケとノイズの話で、レンズの図が変なのが気になっ てる。センサ上には実像ができているから倒立してないと変だよね。