というわけで、ようやくPython fro Windowsの日本語化に成功しました。
※藤岡さん、石本さん、ありがとうございました。
PyJUGのページ(www.python.jp/Zope/)を辿れば、情報と必要なファイルは全て
あるのですが、「ナニとナニをすればいいのか」がちとわかりにくいので、ここに
「インストールと完全日本語化に必要な手順」を全て列挙しておきます。
なお、ここでは「初心者が、Python2.2をベースに、基本的にShift-JISを使う
ことを前提」とします。
やることは、大まかに4つ、あります。
1.Pythonのオリジナルのインストール(まぁ、これせにゃなんとも・・・)
2.Pythonの心臓部の日本語化(Python22.dllの入れ替え)
3.Shift-JISへの対応(日本語コデックのインストール)
4.IDLE(Python GUI)の日本語化
1.オリジナルのインストール。
Python-2.2.exeをダウンロードしてきて、ダブルクリックで実行すれば
あとはほぼ自動手順ですので、Nextボタンをおしつづけて、最後にFinishで問題
ないと思います。
インストールオプションは、分からない場合、全て選んでください。
インストール場所は変更できますので、お好きな場所にどうぞ。
ただし、Program Filesのように、フォルダ名にスペースの入ったフォルダに
インストールするのは、後々面倒ですので、私はお勧めしません。
インストールしたフォルダを、仮にC:\Python22(デフォルトではここ)だとすると、
以降・・・
C:\Python22\lib\site.py
などを・・・
<root>\lib\site.py
のように、書きます。
※C:\Python22\lib\site.pyは、「CドライブのPython22フォルダの中のlibフォルダ
の中のsite.pyファイル」の意味。ちなみにフォルダ名やファイル名は、場合によって
頭文字などが大文字になってたり小文字になってたりしますが、基本的に同じもの
です。
2.心臓部の入れ替え
次に、python-2.2-sjis-20020228.zip(後ろの細かい数字は、もしかしたら
変更されるかもしれませんが、バージョン(2.2)だけはあわせたものをご使用くださ
い)をダウンロードして解凍すると、Python22.dllというファイルができます。
このファイルを自動的にインストールされたものと入れ替えます。
Python22.dllは、Windows95,98,MEならC:\Windows\Systemの中。WindowsNT、Windows2000、WindowsXPなら、C:\Winnt\System32の中に普通ありますが、
もし見当たらない(システムが別の場所にある)場合、ファイル検索をかけてみて
ください(スタートメニューにありますので・・・)
なお、2000やXPを使用されている場合は、そのパソコンの管理者権限が無いと
システム変更できない可能性もありますので、もしファイルが開けない場合など
は、管理者の方に問い合わせてみてください。
3.Shift-JIS対応
次に、Windowsで日常使用されているShift-JISコードへの対応を行います。
まず、JapaneseCodecs-1.4.4.win32-py2.2.exeをダウンロードしてきて、
「実行」します。
プログラムによるファイルの書き換えが終わったら、次にファイルの修正
を行います。
<root>\lib\site.pyというファイルをテキストエディタで開きます。
※愛用のテキストエディタが特になければ「メモ帳」でかまいません。
「プログラム」→「アクセサリ」でメモ帳を立ち上げて、その画面に
site.pyというファイルをドラッグ&ドロップします。
決して・・・Wordなどのワープロで書かないでください。
ファイルの末尾に、以下の1行のプログラムを追加してください。
sys.setdefaultencoding("japanese.shift_jis")
※Python文法では、文頭の空白が重要なので、余分な空白は入れないで、行
の先頭から書いてください。
メモ帳を閉じてファイルを更新すれば、とりあえず日本語化は終わります。
4.IDLE(Python GUI)の日本語化
IDLEは、PythonのGUI開発/実行環境ですが、この日本語化はちょっと面倒です
ので、手順を間違えないように、ゆっくり落ち着いて行ってください。
まず、<root>\tclというフォルダにインストールされるtcl8.3というフォルダと
tk8.3というフォルダを、両方<root>\libというフォルダに移動します。
<root>\tcl\tcl8.3 → <root>\lib\tcl8.3
<root>\tcl\tk8.3 → <root>\lib\tk8.3
次に、さきほど変更した<root>\lib\site.pyをメモ帳などで開いて、
encoding = "ascii"
という一文を、検索機能で検索します。
で、この"ascii"の部分を"mbcs"に変更て、ファイルを閉じて更新します。
次に<root>\tools\idle\config-win.txtというテキストファイルを開いて、
このファイルに修正を加えます。
※もし、最後の.txtが表示されない場合、拡張子表示されるようにWindowsの
フォルダオプションを変更しておいてください。拡張子が表示されない状態では、
スクリプトを書くのが非常に難しくなります
このファイルは数行ですので、修正する行はすぐ分かります。
修正前 font-name: courier new
修正後 font-name: MS ゴシック
※「MS ゴシック」は、半角大文字で「MS」、半角スペース、全角カタカナで
「ゴシック」と書いてください。面倒くさければ、上の文字をコピーして
貼り付けてください。
次に、<root>tools\idle\outputwindow.pyというファイルをテキストエディタ
で開きます。
検索で・・・
self.text.insert(mark, str(s), tags)
という行を見つけて・・・
self.text.insert(mark, unicode(str(s)), tags)
と修正・更新します。
最後に、tk(Took Kit=道具箱のこと。GUIの部品)の修正パッチ
tk832ime.zipをダウンロードして、解凍すると、tk83.dllという
ファイルができます。
これを<root>\DLLs\tk83.dllと置き換えて作業は終了です。
<テスト>
まず、GUIがうまく使えるかどうか試してみましょう。
以下のコードを書いたテキストファイルを作って、名前をtest.pywとして
ください。
#---test.pyw---
from Tkinter import *
W = Tk()
L = Label(W,text=unicode("ようこそ、Pythonの世界へ"))
L.pack()
W.mainloop()
#---end---
ちっちゃい窓があらわれて、日本語メッセージを文字化けせずに表示
できれば成功です。
つぎに、IDLEを使ってみましょう。
スタートメニューから、「IDLE(PythonGUI)」というメニューを選択する
と、コンソールが現れます。
このコンソール上で、下のコマンドを打ち込んで試してください。
>>> print "こんにちわ"
'>>>'はプロンプトですので、キーから打つ必要はありません。
無事、入力できて・・・
こんにちわ
と、表示できれば成功です。
それでは、「ようこそ、Pythonの世界へ☆」
機械伯爵