作者: 閑舎
日時: 2002/4/01(03:03)
 ちょっと長いですが、fml などのメーリングリストで使えるコマンドと、
TSNET で使えるコマンドの違いやわけなども書き加えた TSNET 全体のヘルプを
送信します。ふだんはこんなに多くの機能を使う必要はないでしょうが、困った
ときには、これを見れば大抵書いてあります。取っておいて、まさかの時の参考
にしてください。

                    −*−         −*−         −*−

	TSxxx@... メーリングリスト の使い方について

----- Index -----
------------------------------------------------------------
1	FYI: 簡単なまとめ

2	基本的な使い方
2.1	メーリングリストとは?
2.2	コマンドの使い方
2.3	もし、わからなくなったら?

3	コマンドの一覧
3.1	情報の取り寄せ・基本的なコマンド
3.2	メンバー情報や配送の停止・脱会等
3.3	ドメイン名が変更になった場合
3.4	まとめ送り
3.5	過去の記事の取り寄せ方

4	標準でないコマンド
4.1	ライブラリー
4.2	whois database による情報交換
4.3	traffic コマンド(投稿量の統計)

5	コマンドの使い方の具体例
5.1	過去のメールの取り寄せ方
------------------------------------------------------------

-----------------

1	FYI: 簡単なまとめ

以後 TSxml, TSperl などの部分をまとめて TSxxx と表記します。

間違えてメーリングリストに登録してしまった、取りあえず停止したい、とい
う方のために、必要な事項を最初に説明しておきます。

Web 上 (https://rakunet.org/TSNET/) から退会の手続きを取ってください。

それができない場合は TSNET-admin@... 宛に、入会手続きを行ったし
たメールアドレスから、退会したい旨を書いたメールを送ってください。

長期出張などで、一時的に配送を停止したいときには、本文の先頭に off 
と書いたメールを<TSxxx-ctl@...>宛てに送ってください。
再開したいときには on を送ってください。

過去のメールが欲しいときは、まず、本文の先頭に index と書いたメール
を<TSxxx-ctl@...>宛てに送って、
投稿メール一覧を取り寄せてください。その一覧を参考にして、たとえば 
get 100-200 というコマンドを送ってください。

メーリングリストサーバは、投稿されたメールの「From」を見て会員かどうか
をチェックしています。この設定が変わると、投稿が受け付けられなかったり、
新たに会員登録がなされてしまったりしますので注意が必要です。複数のメー
ルアドレスをお持ちの方、気をつけてください。

2	基本的な使い方

2.1	メーリングリストとは?

メーリングリスト(以下適宜メーリングリストをMLと略す)とはあるアドレス

		TSxxx@... 

に送ったメールがメーリングリストのメンバー全員に配送される仕組みです。

2.2	コマンドの使い方

このメーリングリストサーバには、さまざまな機能が搭載されています。その
機能を使うときは『英単語からなる命令(以下、「コマンド」と呼びます)』
の内容のメールを、指定されたメールアドレスに送って下さい。

メーリングリストサーバにコマンドを送り、過去の記事を取り寄せたり、配送
を一時停止するためには、アドレス

	TSxxx-ctl@... 

にコマンドを含むメールを送って下さい。送るべき内容は

	コマンド オプション 

の形です。

注意: 通常コマンドは英語と数字だけからなります。コマンドは、メール本文
の先頭から、「help」という形式で書きます。コマンドは大文字でも小文字
でも同様に認識しますので、「help」は「Help」でも「HELP」でもかま
いません。
ただし、DBCS(2バイト文字, いわゆる全角文字)で「# HELP」として
も認識しませんのでご注意ください。オプションは通常大文字小文字を"区別
します"。

例1:
--------- メール本文 --------------
help
-----------------------------------
メール本文が↑のメール(内容が"help"だけを含むメール)を送ると、このヘ
ルプ・ファイルが送られてきます。またコマンドは help でも HELP でも構い
ません(大文字小文字を問わない)。

例2:

以下は、過去の10番目の投稿から5つ分を取り出して、参加しているメンバー
のリストを取り寄せるコマンドメールの例です。
--------- メール本文 --------------
--------- mail body  --------------
help
get 10-14
members
exit
-----------------------------------

2.3	もし、わからなくなったら?

基本的な情報はメーリングリストから送られてくるメールを見てみて下さい。

"メールを読むためのソフト"の中には、これらの X-なんとか という行を勝手
に削るものがあります。またさらにひどいことに X-なんとか 行を残すように
設定変更すらできない場合もあります。その場合これらの有益な情報は見えま
せん。

例 1:
   意訳:↓ このアドレスでは配送とコマンドともにうけつけます。

   X-MLServer: fml [fml 2.1_RELEASE](distribute + commands available mode)
   X-ML-Info: If you have a question, 
   	send "help" to the address TSxxx-ctl@...

   意訳:↑わからんかったら TSxxx-ctl@... へ "help" を送ってね

例 2:
   X-MLServer: fml [fml 2.1_RELEASE](distribute only mode)

   意訳:↑ このアドレスは配送専用です。

どうしてもわからないとか、エラーメール等が返ってきたりした場合は、メー
リングリストの管理者

	TSxxx-admin@...

までメールを送って下さい。出来るだけ、

	何をして、そうなったのか?
	その時投げたメール、返ってきたメール

をつけてメールしてもらえると、問題解決の手掛かりになりますので、よろし
くお願いします。

3	コマンドの一覧

以下の説明は

コマンド		説明と具体例

の形でならんでいます。具体例は次の章で説明します。
なお、[]で囲まれた部分は省略可能です。

3.1	情報の取り寄せ・基本的なコマンド

help			コマンドのヘルプ(このメールの内容)
objective		メーリングリストの目的、約束事を読む
guide			一般的な案内を得る
			(メンバでない人でも取り寄せ可能)

msg			管理者へメールを送る
			「msg」コマンドが含まれているメールは、管理
			者にそのまま転送されます。
			なお、「msg」コマンドの後のコマンドはすべて
			無視されます。
			例:
				guide
				msg
				こんにちは。ここがメッセージです。
				objective
			この例では「guide」は実行されて案内の文書が
			取り寄せられますが、「objective」は実行され
			ません。

summary  [引数]	過去の記事一覧を得る(Summary全体を送る)
			引数:  記事の番号、番号の範囲
			例: 
			summary		全記事の一覧
			summary last:10 最近10個の記事一覧
			summary 100-200 記事100〜200 の一覧だけを得る

exit			コマンド列の終り
			これ以降にどんな文字があっても、メーリングリス
			トサーバはコマンドとは認識しません。
			メールソフトで Signature が自動につく場合等に便利です
end			exitと同じ
quit			exitと同じ

3.2	メンバー情報や配送の停止・脱会等

members		投稿可能なメンバーリストを得る
			サーバが自動登録に設定されている場合
			actives で得られる配送リストと同一です。

actives		(実際に配送されている)メンバーのリストを得る
			管理者が手動で登録しているメーリングリストの場合
			は配送リストそのものです。
			自動登録の場合はこれで取り寄せられる一覧は意味
			がありません。

	注意:メンバーリストのファイルの形式について
 	actives に掲載されているアドレスが実際にメールの配送先になりま
	す。
	行頭に「#」が一つついているアドレスは、一時的に配送を止めてい
	ます。これは「on」によって再開されます。
	「BYE」はメーリングリストから脱退したメンバーのアドレスです。

status [アドレス]	現在の設定を得る
			まとめおくりや配送停止などの設定情報が得られま
			す。
			オプションはメールアドレスを指定します。
			オプションを省略すると自分自身の状態です。
stat [アドレス]	statusと同じ

	〜 配送のモード等について 〜

	複数のアドレスが登録してある場合の ON, OFF, MATOME 等の操作は、
	操作するべきアドレスが一つに特定できるまでアドレスを一意に特定
	できるまでアドレスのチェックを厳しくしてチャレンジします。
	#どうしてもだめな場合だけは管理者へコンタクトして下さい。

skip	 		配送は停止されるが、投稿は可能にする
			複数箇所のアドレスからMLへ投稿する場合
			投稿はできるが、配送はされないアドレスと設定する
noskip 		skip の設定をやめる
off	 		MLの配送を一時的に止める
			長期休暇、出張などでメールボックスの溢れが気に
			なる場合に利用してください。
on	 		off の設定を解除し、配送を再開する
bye			unsubscribe とともに TSNET では使えません

・メンバーリストのファイルの形式について
  (fml 2.2 では一般に見えません)

 actives に掲載されているアドレスが実際にメイルの配送される先になり
 ます。行頭に「#」が付いているだけのものは一時的に配送を止めているもの
 で、「on」によって再開されます。「BYE」は脱退された方の残骸です。

3.3	ドメイン名が変更になった場合

old-address を new-address へ変える chaddr コマンドは TSNET では無効です。
この場合、ご面倒ですが、旧アドレスから退会手続きを取り、新アドレスで入会
し直してください。

3.4	まとめ送り

まとめ送りは、即時配送ではなく、N時間“おき”にまとめて送られる配送方
式です。この N を matome コマンドの引数にして指定して下さい。
いつ配送されるか?は 0 == (24 % N) の時、つまり modulus です。

注意:以下の説明では「matome」は「digest」としても同様の動作になり
ます。

例:
	matome 3mp
	3時間おきに MIME/Multipart 形式でおくる。

digest 数字(0-12)	
matome 数字(0-12)	配送間隔おきのまとめ送りに設定する
			配送間隔は、毎日午前0時を起点としてはじまりま
			す。ですから、引数に「13」以上の数を指定しても、
			一日一回の配送になります。
 			default は gzip した Unix From つきのファイルの
			固まりです。

digest 数字(13-36)	
matome 数字(13-36)	一日一回指定時間のまとめ送りに設定する
			13〜36の数字がこのケースに当てはまります
			午前5時のまとめ送りを設定したいときは、24+5=29
			を指定してください。
			午後5時は17時なので 17 で指定して下さい。

undigest
unmatome
digest 0		
matome 0		普通の配送へ戻す

   例:
	matome 1		まとめ送り 1時間に一回(gzipd)
	matome 2		まとめ送り 2時間に一回(gzipd)
	matome 2u		まとめ送り 2時間に一回(plain text)
	matome 2mp		まとめ送り 2時間に一回 MIME/Multipart形式で
	matome 17		まとめ送り 一日一回と同じ(gzip-d)
				この場合は17時に来る
	matome 29		まとめ送り 一日一回と同じ(gzip-d)
				この場合は午前5時に来る
				#matome 5 は5時間“おき” という意味

   オプション (数字の後ろにつけるオプション):
		オプションなしはGZIP(UNIX FROM)
	u	PLAINTEXT(UNIX FROM)
	uf	PLAINTEXT(UNIX FROM)
	i	lha + ish 
	ish	lha + ish 
	mp	MIME/Multipart	PLAINTEXT
	d	RFC1153 format 	PLAINTEXT
	b	RFC934 format 	PLAINTEXT(mh-burst)
	rfc934	
	tgz	tar+gzip で spool.tar.gz
	ish	lha + ish 
	lhaish
	i
	li
	lu	lha + uuencode
	lhauu
	unpack	PLAINTEXT(UNIX FROM)
	zip	zip して base64 で送る

3.5	過去の記事の取り寄せ方

index 		"get", "mget" で取り寄せ可能なファイルのリ
			ストをかえす。
			index ファイルがあるのなら、それを返します

get  数字		過去の記事を得る (resend されます)
			ひとつずつ plain text で返送されます
send 数字		同上

get  複数の記事指定 [モード] [時間間隔]
mget 複数の記事指定 [モード] [時間間隔]
			スプールの記事や(もしあれば)アーカイブにあるフ
			ァイルを一つのメールにまとめて送り返す
			例:
			get 20-30	記事20〜30を得る
			mget 1-10,15	記事1〜10、15を得る

注意: "get" コマンドの引数が『数字』ならば、その数字のCountを持つ記事
が resend されます。"get" コマンドがそれ以外の形式 (e.g. get 1-10) で
あれば mget と同じ動作をします。その場合 "get" と "mget" の違いはファ
イルの形式で

	get  	のデフォールトは MIME/Multipart 
	mget	のデフォールトは tar.gz 形式

のように設定されています。

   ●get、mget で複数の記事を取り寄せる場合の引数:
	範囲を指定	1-10,12,15-100 1,2,10
			first first:10 last:30 100-last(mh的 Syntax)
	モード		gz tgz ish rfc934 b rfc1153 d unpack uf(default=tgz)
	時間間隔	送り返すメールが複数の時の間隔(default=300)	

   ●get と mgetの違い

	mget はまとめて記事を得るための専用コマンドですので、記事一
	つだけを指定した場合には、そのコマンドは無視されます。get は、
	一つだけのときと複数の記事が指定されたときでは違う動作になりま
	す。どちらもまとめて記事が得られるコマンドですが、返送されるファ
	イルの形式が異なります。

	get		MIME/Multipart 
	mget		tar.gz 形式

	ただし、[モード]を指定することで、形式を変えることも出来ます。

   モード:
		オプションなしは tar+gzip で spool.tar.gz
	tgz	tar+gzip で spool.tar.gz
	uf	PLAINTEXT(UNIX FROM)
	gz	GZIP(UNIX FROM)
	b	RFC934 format 	PLAINTEXT(mh-burst)
	rfc934	
	ish	lha + ish 
	lhaish
	i
	li
	lu	lha + uuencode
	lhauu
	unpack	PLAINTEXT(UNIX FROM)
	uu	UUENCODE
	d	RFC1153 format 	PLAINTEXT
	rfc1153	RFC1153 format 	PLAINTEXT

4	標準でないコマンド

以下のコマンドは管理者のポリシーによって使っていないこともあります。
デフォールトでは使わないようになっています。

4.1	ライブラリー

メンバーがファイルを登録したり、それを取り寄せたりするためのものです。
TSNET では無効です。

4.2	whois database による情報交換

whois [-h host] key	whois で key を探す。
			host が与えられた場合はそのhostへIPCで、
			もしそうでない場合は
			MLサーバ local な whois database 中を探します

whois -a		特殊オプションで、すべての登録エントリを表示する
iam			自己紹介を登録する
who			自己紹介の一覧を得る

4.3	traffic コマンド(投稿量の統計)

SYNOPSIS:
traffic [-n <best?>] [-m <mails>] [-d]

オプション -n は、5. の投稿量の多い人のベスト何人まで表示するかを数字
で指定します。デフォルトでは、-n 10 と同じです。
オプション -m は、4. の何通以上あった日を表示するかを数字で指定します。
省略時は「-m 25」と同じです。

オプションをすべて省略して、「traffic」として送ると、以下の情報が得られます。

     1. 月毎のメール投稿量
     2. メール投稿量毎の日数
     3. 時間帯別の投稿量
     4. 1 日 25 通以上投稿があった日
     5. 投稿者ベストテン
     6. 1 日当たりの平均投稿量と最大投稿量

オプションで「-d」を指定すると、以下の情報が得られます。

     0. 日毎の投稿量

5	コマンドの使い方の具体例

5.1	過去のメールの取り寄せ方

コマンドは

     TSxxx-ctl@...

宛てに送ってください。

○ 個々に取り寄せる場合

過去のメールを一通単位で取り寄せるには「get」を使います。
以下にメールの本文に書く例を示します。

 (1) 1 番目のメールが欲しい

     get 1

 (2) 1 〜 3 番目のメールが欲しい

     get 1
     get 2
     get 3

   ○ まとめて取り寄せる場合

  まとめて過去のメールを取り寄せるには「mget」を使います。以下にメ
 イルの本文に書く例を示します。

 (1) 100 〜 200 番目のメールが欲しい

     mget 100-200

 (2) 100 〜 200 番目のメールを複数になる場合は 30 秒間隔で欲しい

     mget 100-200 30

 (3) 100 〜 200 番目のメールを PLAIN TEXT で欲しい

     mget 100-200 unpack

 (4) 100 〜 200 番目のメールを LHA + ISH で欲しい

     mget 100-200 ish

 (5) 100 〜 200 番目のメールを 30 秒間隔、PLAIN TEXT で欲しい

     mget 100-200 30 unpack

  返送されるメールは 1000 行で切ってバラバラに送られるので、送り返さ
 れてくるメールとメールの時間間隔を指定して下さい。先の例では 30 なの
 で 30 秒間隔で送り返されます。

  指定しなかった場合の時間間隔は 5 分です。

  フォーマットを指定しなかった場合、ファイルは tar でまとめられ gzip
 され uuencode されて送り返されます。

◯ MH 形式の場合

1000 行を越える場合は複数のメールに分かれます。
MH形式のメールの場合は以下のようなシェルスクリプトを使用すると
手間を省くことが出来ます。

#!/bin/bash
# MH形式のメールを
# maildecoder 3001 3002 3003
# という風に順番に指定しすると、spoolディレクトリに解凍されたファイル
が出来ます。
while [ $# -gt 0 ]
	do perl -e 'while(<>){last if /^$/}
		while(<>){print unless /^$/}' $1 >>
mail_dearchiver_spool_file.uu.$$;
	shift
done && 
uudecode mail_dearchiver_spool_file.uu.$$ &&
rm -f mail_dearchiver_spool_file.uu.$$ &&
tar xzf msend.tar.gz &&
rm -f msend.tar.gz

MH以外の形式のメールボックスを使用している場合は、自分でつなげてくださ
い(^^; 

uuencode されている場合は uudecode を使えば順番さえ合わせれば自動展開
されます。例えば bar というファイルにしたとします。

     % uudecode bar
     % ls 
     spool.tar.gz
     % gzip -cd spool.tar.gz | tar xf - 
     % ls 
     spool.tar.gz spool
     % ls -l
     -rw-r--r-- .......................... spool.tar.gz
     drwxr-xr-x .......................... spool

という具合に spool ディレクトリというのが出来ます。この中に取り寄せた
メールがしまわれています。

--
本田博通(閑舎)
Hiromichi Honda <raku@...>