作者: Bruce.
日時: 2008/3/09(05:40)
Bruce.です。

> スクリプティング言語がdwimmy(どういう意味^^;)である(意味するところをする)ことを試みる理由であり

dimmy はその直後にカッコ書きで説明されている DWIM (Do What I Mean) の活用形です。
うまいこと一言で表せる日本語が思い浮かびませんが、訳文の中に混ぜるのなら

That's because scripting languages are trying to be dwimmy (Do What I Mean), and the
dwimmiest decision is usually a late decision because you then have more available
semantic and even pragmatic context to work with. Otherwise you have to predict the
future, which is hard.

(前の文を受けて)

それは、スクリプティング言語がスクリプトの書き手の意図を汲み取ろうとし
(「DWIMであろうとし」でもいいですけど)、
そのための意思決定を行うのにもっとも具合がよいのは
意味的なコンテキストや今まさに実行している時点のコンテキストを
(late decisionを採用することで)より多く利用できることが多いからです。
late descision を行わないのであれば未来を見通すことが必要になりますが
それは困難なことなのです。


もうちょっと個々の語の訳を考える必要があるとは思いますが
一次近似としてはこんな感じかと。


*プログラミング関連では context はそのままカタカナ書きにしてしまって、
文脈という語にすることは少数派のような気がします。


つまり、従来の言語であった Do What I Wrote ((たとえそれが間違っていてわたしが
本来意図していたところと違うとしても)書いたとおりに動く)ではなく、
Do What I Mean (わたしの意図するとおりに動く)というのがポイントです。

early binding / late binding の late binding の方は「遅延束縛」で
ほぼ訳語は決まりかと思います。順番が前後しますが


Binding in this context is about exactly when you decide which routine
you're going to call for a given routine name.

ここでの about は約とか大体ではなく、this context における binding
というのは about 以下であるということでしょう。

このコンテキストにおける束縛とは、まさしく与えられた(ルーチンの)名前から
実際に呼び出すルーチンを決定するときに行われることです。

くらいな感じでしょうか。

あー、読み返してみると、ここで書いている context って、プログラム上の用語の
コンテキストじゃなくて、Larryが書いている文の文脈ってことですね。
であるなら、「ここで説明する〜」とかの方がよいかも。

もうひとつ。Perl のサブルーチンのプロトタイプと、オブジェクト指向プログラミングの
スタイルのひとつであるプロトタイプベースのプロトタイプはまったく無関係なものです。
サブルーチンのプロトタイプの方はCの用語で云うところの関数原形ですから。

うげ、もうこんな時間だ。
寝よう。


-- 
木村浩一
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