我が家の小さな家族
初代ルナとの出会い



昔、田舎で大型猟犬を飼っていたから、犬が嫌いではなかった。
しかし、室内犬は衛生的に抵抗があり反対した。
けれども既成事実を突きつけられたら、もう仕方なかった。

昔、住んだ家に居た頃、ある秋の日の午後だった。
仮眠中いきなり、耳元に触る物があった時は吃驚した。
小さな真っ白い子犬だ。
結婚した長女が今度、ヨーロッパの果てに転勤する事になって、淋しさを紛らわす替わりになるだろうと、買ってきたらしい。
未だ生後二ヶ月の雌プードル犬だった。
名前をフランス語から月を意味するルナにした
という娘。

元気な頃の初代ルナ
始めのうち、トイレの習慣を就ける事に家族皆が気を遣った。でもプードル犬は、やはり覚えが早い、行儀もよかった。
一生終える最後の時まで、外に出てトイレをした根性には一寸感動するものがあった。

車が好きなルナ、泊りがけドライブも勿論、何処に行くも一緒だった。
十七年暮らしたが、生命の尽きる時が来た。
妻の膝の中で大きな深呼吸をして、次第に硬くなって逝った。
もうこんな辛い思いは二度としたくないと思った。